【クリーニング業界のこれから!(中編)】
2019年03月09日
【クリーニング業界のこれから!(中編)】
我が社のホールセール事業は衣類の修理品がジワジワ増えてきました。
加えて当社が開発した低料金靴鞄リペアメンテナンスサービスも好評でジワジワ増えてきました。
しかし従来の絨毯や布団、革製品、着物などは逆にジワジワ減ってきました。
そしてクリーニング業界の年間売上は2010年には5000億円を切ってしまいました。
原因は様々あると思いますが、最大要因はアパレル業界が家庭洗濯できる衣類の製造にシフトしてきたからだと思います。
そこにはクリーニング代を節約したいという消費者ニーズを先取りした商品開発があったのだと思います。。
そして昭和時代は講習会や催事、旅行でさえスーツを着た正装が主でした。
ところが平成になりカジュアル化がどんどん進んで旅行はもちろん催事や講習会でもスーツを着ることが少なくなりました。
私のクリーニング屋さん対象の講習会でさえスーツを着て参加される人は2割位でしょう。(主催団体や会にもよりますが)
スーツでさえ家庭で洗えるものがでてきて衣類の大半が家庭で洗えるようになり、カジュアル化でノーアイロンでシワがあっても関係ない衣類が大半になり、
クリーニング需要が落ち込まないはずがない状況になってきました。
それに呼応して私の「新リフォーム講習会」そして「靴鞄メンテナンス講習会」の依頼もどんどん増えてきました。
その頃から私はクリーニング業界のトータルファッションメンテナンスを提唱し、全国各地で講習会をさせて頂くことになってきました。
しかし!
参加される人達は業界の1~2%位、参加されて実行しメニュー化される人は2~3割という感じでした。
これだけ社会が変わってきたのに危機感を感じない、感じていても行動しない人達がほとんどでした。
年々下がり続ける需要に対応して新しいことにチャレンジしようともせず、平々凡々といられる人達はきっと資産家なのだろう。
と、思っていましたがそうでもなく、きりつめればなんとかまだまだやっていける!
本業そして染み抜きを究めて努力していけばなんとかなる!と、思っている人達がほとんどだと思いました。
私があまりに強く勧めたり、危機感を煽ったりすると逆に怒られてしまう事もよくありました。
昔、テーラーに拘る祖父とリフォームをやろうとする父のあの時の思い出が蘇りました。
ここが下げ止まりかと思いきやクリーニング需要はさらに下がることになるのです。
▷▷▷後編に続く