洋服リフォーム業界が淘汰された理由
2020年08月30日
ネットにも文献には出てきませんが洋服リフォーム業界は30年前から比べると業者数が8割は減少したと思います。
総需要などの数字は算出されていませんがスーツ全盛期、バブル期から寸法直しの需要もおそらく8割は減少したと思います。
現在は大手チェーン10社位がその少なくなった需要の6割位を占めていると思います。
私は業界がここまで衰退したのは5つの理由があったからだと思っています。
1つ目は労働生産性を意識してこなかったから!
職人気質で良い仕事をしたい、完璧な仕事をしてお客様からクレームを頂きたくない、喜ばれたい!
これは当たり前です。しかし、趣味ではなくビジネスです。料金と生産性のバランスが崩れると忙しいけど儲からない、挙げ句の果てはやはり倒産、廃業です。さらに生産性に応じた給与体制ができなかった。ここを管理できなかったからです。
2つ目は時代背景に対して業態を変化させられなかったから!
スーツ全盛期から一気にカジュアル化がすすみ、その寸法直しの技術を変化、向上させられなかったからです。
3つ目は業態を見誤ったから!
洋服リフォーム業界は寸法直し!この意識が強すぎて時々依頼があるくらいだった修理の技術を磨いたり、開発してこなかった。
寸法直しの需要が減っても本当は修理の需要は逆に増えていたはずなのにそこに気づかなかった!なれない仕事に抵抗感があった、面倒に感じていて需要を獲得していく事ができなかったからです。
4つ目は後継者育成ができなかったから!
余程の余裕と計画性がなければ後継者育成など不可能でしょう。それができる教育機関や社内(店内)でシステムがなければサービスは継続できなくなってきます。売り物は「物」ではなく「技術」ですから技術を生産しなければ売上は立たない。後継者育成ができない業界は必ず淘汰される事を認識し、計画実行できなかったからです。
5つ目は業界に横の繋がりや組織がなかったから!
これは私がクリーニング業界に参入してから痛切に感じました。
リフォーム業界には組合はもとよりも業界新聞もセミナーも勉強会もない。情報収集や学ぶ場所がない。
だから今、自分の業界がどのようになっているか、どのようにすすめばよいか全く指標がないので不安の中でただ毎日、作業をこなす事で気を紛らわせていた。
業界内の横の繋がりが全くなかったからです。
以上の5つだと思います。
しかし、現在のさらなるコロナ禍やカジュアル化、少子化、技術者不足で深刻な商況です。
さらに淘汰は加速するでしょう。
過去の反省含めそうならないため
レッツリフォームアカデミー、リフォーマー養成講座は運営、進化させていきますのでぜひ、リフォーマーになりたい方、育成したい方はご参加頂きたいと思います。
人類、社会、地球環境にとっても絶対に必要な仕事、サービスです。
その灯火を消してはならないと思います。